某洋書店へ

今日、某有名洋書店へ行く。移転後リニューアルして本日、某デパートの高層階にオープン。デパート全体がものすごい人手。エレベーターはラッシュ時なみ。この某洋書店には不安な気持ちを抱えたまま赴く。そして不安が的中した。やはり、ない。ほとんど洋書がない。移転リニューアル前よりひどい。というかもはや洋書店であることを放棄されていらっしゃるようだ。ELTと児童書の棚に少し洋書があるだけで、他はまったく普通の和書の店である。あるいは正確には和書の店に少しばかり洋書がある、という感じ。最初、洋書の棚が見当たらなかったので店員さんに尋ねると、心苦しそうに苦そうな顔をしながら「ELTや児童書の棚に少しあるだけなのですが…」との答え。残念である、本当に。
詳細な社史は存じ上げませんが、この有名洋書店はまさに洋書のお店として始まったのだろうけれど、そしてこのお店の名を聞けば、知っている人は皆日本を代表する洋書店と思うのだろうけれど、今回のリニューアル・オープンを見て、今やこのしっかりと確立されたブランド・イメージをきっぱりかなぐり捨てようとしているかのようである。
よく言えば、新しい時代の新しい顧客に対する新しいニーズに応えるべく、新しいブランド・イメージを再構築されている、と言えようが、悪く言えば、売れることが第一であり、それ以外は二の次で、かつてこの洋書店を支えてきたお得意のお客様をすべて切り捨てていく方向で日夜邁進されている、と言えそうな感じである。
この洋書店はしばらく前から会社のいくつかの面に渡って盛んにrestructuringされておられますが、そうやってrestructureされた結果、すばらしいものとなっていれば私としても本当にうれしいのですが…。
店内のあちらこちらにはお祝いの花束が、有名出版社や日本二大取次のうちの一社などのお名前が書かれた送り主の札と共に置かれていた。めでたくない訳ではない。しかし手放しにめでたいとも言われないと思いました。
いずれにせよ以上の私の感想が、誤解であり、勘違いであり、無理解に基づくものであることを祈ります。本当に誤解している可能性はあり得ますから。そして私の上記の違和感・落胆が払拭された方がずっとよいと思っていますので、私が勘違いしていることを本当に祈っています。
実際に誤解しているとしましたら申し訳ありません。