入手文献など

  • Bertrand Russell  Logic and Knowledge, R.C. Marsh, ed., Routledge, 2005, First Published in 1956.

今さらながら購入。例の“On Denoting”が入っている本。このような非常に有名な哲学者の、非常に有名な本は、大抵哲学専攻がある大学では必ずといってよいほど所蔵されているものだし、版元も刷版を廃棄するということはありえないから、いつでも読めるしいつでも買えるので、普段は何よりも今買っておかなければ入手不可能になる新刊を確保するのに忙しく、上記のような本も常に購入を後回しにしてきたけれど、それはまずいなと思い直し入手するに到る。

  • David Kaplan  “Reading ‘On Denoting’ on its Centenary”, in: Mind, vol. 114, no. 456, 2005
  • Saul Kripke  “Russell's Notion of Scope”, in: Mind, vol. 114, no. 456, 2005
  • Nathan Salmon  “On Designating”, in: Mind, vol. 114, no. 456, 2005

これらはいずれもMind誌のラッセル記述理論出版100周年記念特集号に収録されているもの。大変興味深い。そのうち入手せねばと思っていたが、ラッキーなことに、KripkeさんのHPから無料で誰でも簡単にsubscribeもなしにDLできるのがわかる。すぐさまPCに落とす。35年ぶりにKaplanさんが記述の理論を再解説してくれているのだろうか? しかしこのKripkeさんのHPは本当に彼のHPなのか? 何だか怪しい気もする…。いくつかKripkeさんのHPは見たことあるが、これは今回が初めてである…。
さらにそのHPから次もDLしておく。

  • Charles McGrath  “Philosopher, 65, Lectures Not About ‘What Am I?’ but ‘What Is I?’ ”, in: The New York Times, January 28, 2006
  • Gary Shapiro  “Celebrating CUNY’s Genius Philosopher”, in: The New York Sun, January 27, 2006

これらはともにKripkeさんの65th Birthday Celebration, January 25-26, 2006, CUNY Graduate Center の模様を伝える記事のようである。この催しには日本の留学生の方も参加されていたようで、その様子を伝える文章も以前読ませていただきました。その文章の中で確かKripkeさんが身振り手ぶり激しく話していた、という趣旨のことをお書きになられていたと記憶しているのですが、そのように手を振りかざして演説しているKripkeさんの写真も前者の記事には添えられています。なるほどちょっと激しく演説ぶっている感じ…。

もうお亡くなりになられましたが、R. ChisholmさんのHPがまだあって、そこを覗くとChisholmさんの写真がたくさん掲載されている。全部で19枚。横顔の写真しか知らなかったので珍しく思いDLする。比較的若い頃の写真や、講義・ゼミ風景と思しき写真も掲げられています。Brown UniversityのDepartment of Philosophy HPから行けるようになっている。

  • 三上真司  「志向性の論理 −エドゥワルト・ザルタの内包論理学についての覚え書き」、『横浜市立大学論叢』、人文科学系列、第50巻、第2・3合併号、1999年

少し珍しいことが話題となっている論文なので入手しておく。Edward N. Zaltaさんの本Intensional Logic and the Metaphysics of Intentionalityでの試みを検討されているようで、この本を三上先生は、E. Mally, Husserll, Fregeら、19世紀から20世紀初頭のドイツ哲学を礎に、内包論理学を展開している書と総括し、Mally, Husserllの諸説からZaltaさんの内包論理へとつながっていく様を見届けることで、このことを確認しようとされているみたいである。