かつて日本最大級のスラムがあった地域を自転車で行ってみる。
ここは今は、ある同業者が集まる商店街になっている。今までも時々来ていた。高校生のときは実家から電車を乗り継ぎ何度か来たこともある。そのときはここが昔は大きなスラムであったなんて知らなかった。
今日はこの街の裏通りを走ってみる。しかし予想されたことだが、昔ここにスラムがあったことを思い起こさせるものは特に見られなかった。回りはビルやマンションが建ち並び、人や車が行きかっている。寄せ場にやや近いこともあってか、大八車を引いたおじさんを時々見かける。それ以外には何もない。
時代は変わり、街は変わる。変わらないのは、貧しさだけかもしれない。
