読書: ゲーデルと直観主義

当地の都市史の本を読む。ある寄せ場の歴史について。

そして以下の文献の前半を読む。

印象に残った点。
この文献を読むまで知らなかったのだが、Godelの不完全性定理の発見には、Brouwerの影響があったらしいとのこと*1

ゲーデル不完全性定理における「数学の不完全性」という発想[は]ブラウワーの「数学の汲み尽くしえなさ inexhaustibility」という発想に、ヒューリスティックな形で影響されて生み出されてきたと考えられる … それを報告するカルナップの日記(一九二九年十二月二三日付け)が残っている。

そして金子先生は、GodelがBrouwerから学んだとされるこの数学の汲み尽くしえなさという考えは、一般に思われているように、Wittgensteinも出席し、彼の後期哲学への転回を促したとされる1928年のWienにおけるBrouwerの講義からではなく、同年に刊行されたBrouwerの文献“Intuitionist Reflections on Formalism”から学んだ可能性を示唆されています*2。ふむふむ。


この後は、昨日と同様、C言語を少し学ぼうかな。あと

  • 岡本賢吾、金子洋之編  『フレーゲ哲学の最新像』、双書現代哲学 5、勁草書房、2007年

の後書き解説をまた読むかも。

*1:金子、139ページ。

*2:同、141-143ページ。