リンク追加、入手文献、Memo: On Hume’s Principle

Netにつながるようになった。知らぬ間に直った。また知らぬ間に具合が悪くなるかも知れず、不安。

桜並木の近所を自転車で通る。結構な人出。昨日桜は見たのでthroughする。

カフェでドイツ語文法のお勉強。

昨日購入した

を気ままに拾い読む。とても面白い。
ただ一つ困惑することがある。巻末の参考文献表はとても役に立ってうれしいのだけれど、各文献の出版社名が明記されていないので少し不便を感じる。

たとえば飯田先生の文章を読んでいて、Siobhan Chapmanさんという方の単行本Paul Grice, Philosopher and Linguistが言及されている。「これって数年前にPalgrave Macmillanからでたあの本だっけ?」と思い、巻末の参考文献表でこの単行本の詳細情報を求めると、出版社名は記されておらず、代わりに出版地らしき名前‘Basingstoke’が記されている*1。当地の方には申し訳ないが「これってどこ? Palgraveのあるとこ? わからない…。」という状態に陥る。残念ながら‘Basingstoke’ではほとんどの読者はわからないのではなかろうか?*2 
まぁ出版社名がなくとも調べればわからなくはない。しかし調べないとわからないというのもちょっと不便である。
また和書と違って洋書の場合はちょくちょく同じ本でも装い新たに別の出版社から再刊されるということがある。わかりやすい例では、DummettさんのFrege: philosophy of language, 1st ed.がLondonのDuckworthから出て、2nd ed.からはアメリカのHarvard UPからも出るというようなことである。こういう例がよくあるので、和書ほど本と版元との結び付きが強固でないから、出版社名は相対的に重要ではないのかもしれない。でもやはり明記しておいてくれた方がずっと便利だと思う。私自身は出版社名も文献を覚える際の重要なファクターになっているので、版元の名がないと、文献を記憶の中で特定できず、ときどき困惑してしまう。読者への便を考えると出版社名は明記しておいた方がよかったのではなかろうか?

前置きが長くなった。

*1:参考文献表の689ページには‘Basinstoke’と‘g’が抜けた名が記されている。何かの間違いだと思われる。‘g’入りがおそらく正しい。なお参考文献表723ページのFregeの欄でもレイアウトのミスが見られる。本来Grundgesetzeに付されるべきコメントがSinn und Bedeutung論文に付されてしまっている。少しでもFregeについて学んだ者ならばおかしいとわかるので被害は小さいと思われるが。

*2:調べてみるとBasingstokeはPalgraveがあるところで、England南部Hampshireにある。確かに件の単行本は「数年前にPalgrave Macmillanからでたあの本」である。