お出かけ

今日は某所に最近できた漫画の博物館に行ってくる。
とてもきれい。のんびりとしていていい。
ただ私はまったく漫画を読まない人間である。
読んだことはあるが、今は全然読まない。
だから今日も漫画の博物館に行ったはいいが、漫画の歴史を紹介するスペースに展示されている資料を見たぐらいで、
ほとんどまったくと言っていいほど読まずに帰ってきた。
しかし漫画の歴史は面白かった。海外へ日本の漫画が浸透している様子は興味をそそる。
あと、萩尾望都さんの漫画を初めて見た。すごい心理描写ですね。日本の漫画の歴史を過去から順番に見てきて萩尾望都さんの心理描写を見たら、漫画もここまで高度な表現力を獲得したか、と深い感慨にとらわれる。
博物館併設のカフェで一服。先日購入した新刊の

  • 廣松渉  『カントの「先験的演繹論」』、牧野英二、野家啓一、松井賢太郎解説、世界書院、2007年

を拾い読みする。面白い。
「廣松さんはカントの超越論的主観、あるいは意識一般を、歴史的に生成する共同主観性に読みかえようとなさる」(169ページ)とか、「廣松さんはカントの認識論を大胆によみかえることによって、共同主観性の歴史的社会的生成の問題にせまろうとなさいました。」(195ページ)とか、私はこの辺の話が興味深い。
極めて雑な言い方をすると、人々の間の認識の一致を保証するのが超越論的主観性という考えだと思われるが、このような保証は何を担保としているのか、この保証が信用できるものであると、何を担保に言い得るのか、そのようなところに私は興味がある。