Memo: The Julius Caeser Problem

数1が、どうしてJulius Caeserでないと言えるのか、についてのFregeの言い分を大雑把にメモ*1


数は概念の外延として定義でき、つまり数は概念の外延であり、概念の外延は論理学者や哲学者には周知のもので、この概念の外延は、生身の人間であるJulius Caeserと同一のものであるわけがない、故に数1はJulius Caeserではない。
Chart式に大まかに書き出すとこうである。

数 = 概念の外延 ≠ Julius Caeser、∴ 数 ≠ Julius Caeser.


PS. 5月24日の日記に、

とある先生から、古代からRenaissanceにかけてのゼロや無に関するConceptual Historyと、通常の数学史を詳説している英語の本はないものか、というお尋ねの話が舞い込む。

と記した。
先日購入した新刊

を、先ほどコーヒーを飲みながらぱらぱら見ていると、そこに掲載されている以下の共同討議

で、ゼロや無や二進法に関するConceptual Historyについて色々と議論がなされているのに気が付く。LeibnizはEarly ModernかModernの人だろうが、ちょうどよい。タイムリーだ。先生にこの討議のページをコピーして差し上げることにしよう。

*1:Joan Weiner, Frege Explained: From Arithmetic to Philosophy, Open Court Publishing, Ideas Explained Series, vol. 2, 2004, pp. 61-63, 81.