木星は四つ衛星を持っている」というような個数言明は、概念に関する言明である、とは、FregeのGrundlagenにおける有名な見解である。
そしてこの際の概念とはsortal conceptsであるという意見がある。
そこでここ最近、sortalsについて調べていたのだが、sortalsはmass termsやcount nounsと関係があり、
またnatural kind termsとも何か関連がありそうなので、mass terms, count nouns, natural kind termsを調べるために以下を入手。

  • Kathrin Koslicki  “Nouns, Mass and Count”, in Donald Borchert ed., The Encyclopedia of Philosophy, 2nd ed., vol. 6, Thomson Gale, 2005
  • Adrian Haddock and John Dupre  “Natural Kinds”, in Donald Borchert ed., The Encyclopedia of Philosophy, 2nd ed., vol. 6, Thomson Gale, 2005


今日は、上記の後者を読んだり、その他のencyclopediaや辞典でnatural kindsについて復習する。
ただ残念なことに、今日入手した上記の後者は、記述も短く、参考文献もわずかしか上げておらず、満足できないものと、個人的には感じた。
概して上記二文献が収録されているEncyclopediaは大変よくできてると思われるのだが、悲しいことにHaddock and Dupreさんたちは、本来お持ちの力を充分発揮されておられないようである。


なお、natural kind termsの話はkindsの話になり、kindsの話はessenceの話となり、essenceの話はmetaphysicsの話となって、metaphysicsの話となれば、それはもう…、とめどがなくなる…。
そういうわけで、Fregeの考えの一側面が知りたいだけの私としては、natural kindsのお話は、軽く復習するだけにしておきたいと考えている、できることならばだが…。