• 『哲学論叢』、京都大学哲学論叢刊行会編、第34号、2007年

ここには、私が取り分け興味を引くものとして、二次元意味論のsurvey論文が、三つ並んでいる。勉強する際に大変有益な文献のようである。

  • 小草 泰  「二次元可能世界意味論の展開 (1) ―初期の二次元意味論―」
  • 佐金 武  「二次元可能世界意味論の展開 (2) ―チャルマーズとジャクソンの認識的二次元主義―」
  • 藤川 直也  「二次元可能世界意味論の展開 (3) ―認識的二次元主義に対する批判的応答―」

この三つは、飯田隆先生の『言語哲学大全III 意味と様相(下)』の続きと見なすことができると思われる。左記の飯田先生のご高著を読まれた方は、今回のsurveyを続けて読まれたら、何だか完璧っぽいのではなかろうか。とても勉強になりそうである。また私も勉強させていただきます。


以下は岩波書店の『科学』、2007年10月号、vol. 77, no. 10 「特集=計算とは何か」に収録されている。

  • 照井一成  「計算の世界へようこそ」
  • 砂田利一  「「人間業」と「御神託」」
  • 渡辺治  「でたらめさを利用した計算 ─「乱択アルゴリズム」の世界」
  • 田中一之  「計算可能性の限界を超えて」


最後に未来社刊行のPR誌、『未来』、2007年10月号、no. 493 に掲載されている次の文も入手。というか、この号が書店に置かれていたので、丸ごともらってきたのですが…。

  • 田中浩  「思想史研究の意義と方法 《リレー連載》責任編集・田中浩 思想学の現在と未来 1」

思想史研究に賭ける熱い思いが伝わってくる文章です。かなり熱いです。というか、厳粛な気持ちになります。「う〜む」と腕を組まざるを得ないようである。厳しい世界だ。きつそうである。「そんなこと言ってちゃいけない」と叱られそうだけれど。すごく肩に力が入る。まぁ、「ちょっとは力を入れろ」と叱られそうだけど。