• A. W. Carus  Carnap and Twentieth-Century Thought: Explication and Enlightenment, Cambridge University Press, December 2007
  • D. R. Dicks  “Thales”, in: The Classical Quarterly, New Series, vol. 9, no. 2, 1959


CarnapとThales, 極めて時代のかけ離れた二人。
しかしこの二つの入手文献に共通しているのは、どちらも取り上げる対象人物を等身大で確認しようとしているところです。
Carus本はCarnapをCarnapとして、彼が生きた時代背景を考慮しつつ、描き出そうとしています。つまりCarnapをQuineというプリズムを通さず、本人を直接見ようとしています。とても好ましい。
Dicks文献はThalesをThalesとして描き出そうとしています。Thalesにはあまりにも伝説が多すぎて、彼の本来の姿が見えなくなっているようなので、客観的に冷静になって彼を学問的に描き出そうとしています。これもとても好ましい。


PS.
20日入手の中村・村田文献を拝読。面白い。示唆的なところがある。