• Charles S. Peirce ed.  ‘Studies in Logic’ by Members of the Johns Hopkins University (1883), with an introduction by Max H. Fisch, with a preface by Achim Eschbach, John Benjamins Publishing, Foundations of Semiotics 1, 1983

この文献が、論理学の歴史の上で大変重要な著作であることはよく知られている。現代の論理学において中核をなす量化理論がここに、おおよそのところ初めて、公にされた。同じ頃、旧大陸ではFregeがBegriffsschriftで量化理論を明らかにしているが、新大陸では上記の文献によって量化理論は明らかになった。ただし新大陸の量化理論は上記論文集に寄稿しているO. H. Mitchellが前年の1882年5月頃には完成させていたらしい*1
何にせよ論理学史上、大変重要な文献なので、私もこの論文集のいくつかの論文を既にcopyして持っていたが、先日この本が新刊(reprint)でいまだに入手可能であることを知って本日注文を出す。2万円以上するが、その値打ちはある。急に高価な本を買う必要が出てくることを予想して、そのため用に以前からぽつぽつとお金をためてきているので、そのささやかな貯金で購入することにする。

*1:Geraldine Brady, From Peirce to Skolem: A Neglected Chapter in the History of Logic, Elsevier, Studies in the History and Philosophy of Mathematics, vol. 4, 2000, p. 75.