• Walter Sinnott-Armstrong, Diana Raffman and Nicholas Asher ed.  Modality, Morality, and Belief: Essays in Honor of Ruth Barcan Marcus, Cambridge University Press, 1995/2009
  • Thomas Uebel  “Political Philosophy of Science in Logical Empiricism: The Left Vienna Circle,” in: Studies in History and Philosophy of Science Part A, vol. 36, no. 4, 2005
  • 水谷智洋編  『羅和辞典 改訂版』、研究社、2009年
  • 大出晁  『パラドックスへの挑戦: ゲーデルとボーア』、岩波書店、1991年 (古書)

1本目は Ruth Barcan Marcus さんの modal logic とその哲学に関する論文集。第 1 部 Modality のページに興味がある。
ただ、この本を購入した後でこのようなことを言うのもなんですが、第 1 部 Modality の話題などは、多分ですが、今ではあまり人々の興味をかき立てるような話ではないのだろうなと、強く感じます。恐らく散々論じられてきた話題であり、今さら若いもんがちょっと掘り返してみたところで、すぐに何か画期的な発言や発見をできるような分野では、もはやないのだろうなと思います。もっと面白くて旬な話題は他にあるように感じられます。このような分野では、多分ですが、そこでの問題に取り組むことで何か大それたことを成し遂げられるかもしれないという、わくわくとした未来が開けてくるような予感・高揚感を感じさせるような、そのような話題は恐らくもうあまりないのだろうなと私個人には思われます。問題意識の高い人々は、もっと別の話題を取り上げているのではないでしょうか。もちろん Marcus さんたちの扱っている問題は重要でしょうし、Marcus さんの業績も永遠に不滅であろうと僕は思います。以上はまったくの個人的な印象です。Marcus さんたちの扱っている問題をのっぴきならぬものだと感じておられる方は、その問題に取り組むべきです。言われずともやっているでしょうが。
今回入手させていただいた本は、また機会を見つけて拝読・勉強させていただきます。


PS
Carnap に関する研究論文や、Frege と、彼の遭遇した paradox に関する文を読む。とても興味深い。