• Anil Gupta and Nuel Belnap  The Revision Theory of Truth, The MIT Press, A Bradford Book Series, 1993
  • Bernard Linsky  “Resolution of Russell's Paradox in Principia Mathematica,” in: Philosophical Perspectives, vol. 16, 2002
  • Makoto Suzuki  “Understanding the Indeterminacy of Translation,” 『哲学研究』、京都哲学会、588号、2009年


Frege が遭遇した Russell Paradox に興味を持つ者として、現代の真理論を避けて通る訳にはいかない。ただ、私としては敬して遠ざけておきたい話題ではある。それは一大産業であって、かなり本気にならないと入っていけない領域であるから。だから今のところ遠巻きに眺めているだけでしかない。しかし、回避することはできない。そこで Kripke's Theory of Truth and the Revision Theory of Truth は現代真理論の二本柱のようなので、(Kripke 論文は持っているから) 今回 Gupta and Belnap 本を入手しておきました。ところどころ拾い読むと、大変平易な英語で書かれていることがわかります。



ここ最近は Russell 関係を勉強しています。と言っても大したことはしていません。例えば次の文献を斜め読みしました。

  • Gregory Landini  “Russell's Separation of Logical and Semantic Paradoxes,” in: Revue Internationale de Philosophie, vol. 58, no. 229, 2003
  • Ditto    “Russell's Schema, Not Priest's Inclosure,” in: History and Philosophy of Logic, vol. 30, no. 2, 2009

私は Russell については無知だから、あるいは Russell についても無知だから、これらの論文のすみずみまで理解した訳ではありません。よくわからないことが色々ありますが、それでもとても面白く刺激的な論文だと思いました。これらの論文では Russell's Logic に対する一般通念を打破するような主張を打ち出していると思います。どの点が通説と異なるのかをここに記すことができればと思うのですが、それがかなうかどうかは、今のところわかりません。


取り合えず、若干復活しましたということで、
おやすみなさい。