峠越え

先日、某所にある峠を歩いて越えてみる。
狭い峠で車はほとんど通らない。狭すぎて大型車はまったく通行できない。軽自動車でも離合できないところばかりである。しかも非常に急な坂がかなり長い距離で続いている。一応、地図にも載っているような、ちゃんとした峠道なのだが、車やバイクで行くと、かなりエンジンに負担になるところである。夜は地元の人でも走行を控えるだろうと思う。冬は凍結してとても危険そうだ。
そんな峠道を真夏の炎天下の中、登ってみる。森の中を上り続けるので、直射日光には当たらないが、風もなく空気がこもっており、とても蒸し暑い。しかも虫が顔の前を延々飛び回り続けるので、うっとおしくて仕方がない。虫を振り切ろうとひたすら急坂を休まずどんどん登っていったので、しまいにはバテ気味になる。汗だくにもなる。しかし何とか峠の茶屋に到着し、茶屋の前のベンチに腰掛けて、ミネラル・ウォーターを飲みつつ一息入れる。茶屋の前の通り沿いに風が抜けて気持ちがいい。空は青いし緑は濃い。
呼吸が整い、疲れが一通り取れたところで立ち上がり、下り道を降りてゆく。下りは道が広くてきれいに舗装されているところが多い。開けたところを降り続けるので景色がいい。気持ちよく降り続けていたが、開けているので直射日光を長時間浴びることになり、皮膚がじりじり焼けてくる。しかもひたすら降り続けるので、足を踏ん張り続けねばならず、段々脚力が落ちてきて疲れてくる。そして下界に近づくと、空気が変わりひどく蒸し暑くなる。何とか目指す駅に到着し、自販機でペットボトルを買って1本丸ごとすぐにゴクゴク飲み干す。そして電車がやって来て、クーラーの効いた車内に入って、やっと落ち着きを取り戻した。
面白かったですが、大変でした。まぁ、一度で充分かなと思いました。