洋書

  • María Manzano, Ildikó Sain, and Enrique Alonso eds.  The Life and Work of Leon Henkin: Essays on His Contributions, Birkhäuser/Springer, Studies in Universal Logic Series, 2014
  • Storrs McCall ed.  Polish Logic 1920-1939: Papers by Ajdukiewicz, Chwistek, Jaśkowski, Jordan[,] Leśniewski, Lukasiewicz, Słupecki[,] Sobociński, and Wajsberg, with an introduction by Tadeusz Kotarbiński, translated by B. Gruchman et al., Oxford University Press, 1967
  • Paul Portner  Modality, Oxford University Press, Oxford Surveys in Semantics and Pragmatics Series, 2009

上記 Polish Logic については既に持っているのですが、わけあってもう一つ入手。古書でしか手に入らないと思っていましたが、Print on Demand により、まだこの本が新刊扱いで入手できるとは知らず、そのことを知ってすぐに注文し、今回首尾よく確保しました。何だかとてもうれしいです。

Portner さんの Modality については、最近入手した次の論文の末尾において、

  • 飯田隆  「論理学におけるモダリティ」、澤田治美編、『モダリティ I : 理論と方法』、ひつじ意味論講座 第3巻、ひつじ書房、2014年、

飯田先生が以下のように述べられています。

Portner (2009) は、様相論理の概要とその言語学への応用から始まって、主に現在の形式意味論の中での様相の扱いについて、分かりやすく解説している。強く推薦したい。*1

というわけで、先生が強く推薦しておられますし、他にも semantics をやっておられる言語学の某先生が「Portner の様相の本はいいですよ~」とおっしゃっておられましたので、今回購入しておきました。


和書

  • 三島憲一  『歴史意識の断層 理性批判と批判的理性のあいだ』、岩波書店、2014年
  • 村上仙瑞  『イメージでつかむイプシロンデルタ・位相空間論』、プレアデス出版、2014年
  • 南出康世編  『ジーニアス英和辞典 第5版』、大修館書店、2014年

三島先生のご高著は、序章を除き、過去の論文等の再録と、それら各論文に対する現在から見ての短い comment が付されています。ほとんどが岩波書店の雑誌『思想』から取ってきた論文で、数十年前のものが多数掲載されています。精神科学や解釈学、現象学関係の論文です。書き下ろしである序章「存在史的解釈学を越えて 局地主義を捨てない普遍主義へ」は早速 café に入って読みました。とても面白かったです。

今、三島先生の次の本も少しずつ読んでいるのですが、

これも大変面白く、とても参考になります。先生の文章はいつも皮肉が効いていて楽しいです。また、先生は「王様は裸だ」とはっきりおっしゃるので、内容に信頼感が醸し出されていて、しかも批判対象を単に一刀両断にするだけではなく、「じゃあ、どうすればいいのか」と言われた場合に、目指すべき方向性も示唆してくれますので、非常にためになります*2

ジーニアス英和辞典 第5版』が出ました。私は『ジーニアス』がすごく好きなので、もちろん即購入しました。



論文

  • Anil Nerode  ''Musings on Turing's Thesis,'' in Rod Downey ed., Turing's Legacy: Developments from Turing's Ideas in Logic, Cambridge University Press, Lecture Notes in Logic, 2014
  • Wilfried Sieg  ''Step by Recursive Step: Church's Analysis of Effective Calculability,'' in Rod Downey ed., Turing's Legacy: Developments from Turing's Ideas in Logic, Cambridge University Press, Lecture Notes in Logic, 2014
  • Robert Irving Soare  ''Turing and the Discovery of Computability,'' in Rod Downey ed., Turing's Legacy: Developments from Turing's Ideas in Logic, Cambridge University Press, Lecture Notes in Logic, 2014

*1:飯田、41ページ。

*2:上記の序章においては、その目指すべき方向性が、論文の終わりで軽く示唆されています。三島、25-26ページ。