• John W. Dawson  ''Obituary for Ivor Grattan-Guinness (1941-2014),'' in: History and Philosophy of Logic, vol. 36, no. 1, 2015

今日はこの文献について、少し記すだけにします。

先日気が付いたのですが、Ivor Grattan-Guinness 先生が昨年の12月にお亡くなりになられていたようです。上記の追悼記事を見て初めて知りました。この記事は、以下の home page で誰でも無料で見ることができます。

    • http://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/01445340.2015.1018401#abstract

この page に記事の本文が出ていますが、その page にある PDF の button を押せば、無料で記事を download できます。

Grattan-Guinness 先生のお仕事については、分析哲学の歴史的側面や比較的近い時代の論理学史・数学史を学んでいる方ならどなたでも一度は拝読したことがあるのではないでしょうか。私も若干お世話になったことがあります。

しかしなかでも私が最もお世話になったのは、上記の記事が載っている journal, History and Philosophy of Logic を定期購読させていただいていることです。この journal を始めたのは Grattan-Guinness 先生のようです。私はこの journal が何となく好きで、憧れを抱いておりました。初めてあの赤い表紙を手に取って見た時は、「これがあのあれか ... 」と、ちょっと心が熱くなったのを覚えています。もう一つ、Studia Logica の創刊号も、初めて手に取って見た時、確か濃い緑色の表紙だったと思うのですが、「これがあの伝説の ... 」という感じで熱くなりました。しかしやっぱり一番熱くなったのは HPL の創刊号です。今は毎号直接 England から送ってもらって、気になる論文があれば拝読させていただいております。極東の島国で、かつてあの赤い表紙にわくわくしていた若者がいたと先生が知ったら何と思われるでしょうか? まぁ、そのような話は世界の各地でいくらかあったでしょうから、先生は驚かないかもしれませんが…。いずれにせよ、このように楽しく勉強できる手段を提供してくださいましたことに感謝申し上げます。そしてご冥福をお祈り致します。