洋書
- John Woods Paradox and Paraconsistency: Conflict Resolution in the Abstract Sciences, Cambridge University Press, 2003
この本は paraconsistent logic に関する講義から生まれたものみたいです(p. ix.)。そして目次を見ると、その第7章は 'Currying Liars' と題されていて、Curry Paradox について論じているようだったので興味を持ちました。出版社の home page から、この本の説明文を引用させていただきます。
In a world plagued by disagreement and conflict one might expect that the exact sciences of logic and mathematics would provide a safe harbor. In fact these disciplines are rife with internal divisions between different, often incompatible, systems. Do these disagreements admit of resolution? Can such resolution be achieved without disturbing assumptions that the theorems of logic and mathematics state objective truths about the real world? In this original and historically rich book John Woods explores apparently intractable disagreements in logic and the foundations of mathematics and sets out conflict resolution strategies that evade or disarm these stalemates. An important sub-theme of the book is the extent to which pluralism in logic and the philosophy of mathematics undermines realist assumptions. This book makes an important contribution to such areas of philosophy as logic, philosophy of language and argumentation theory. It will also be of interest to mathematicians and computer scientists.
- John Steinbeck The Moon Is Down, Penguin Books, Great Steinbeck Series, 1942/2004
ものすごく前に Steinbeck の中編小説を英語の原書で読んだことがあります。最近、それをまた読み返してみたいと思いました。しかし、彼のどの小説を読んだのか、思い出せません。内容もすっかり忘れてしまいました。というか、内容をよくつかめないまま、とりあえず最後まで読み終えたことだけは覚えています。彼の長編、中編小説の名前を pick up し、明らかに自分が読んでいない小説を消去していくと、残ったのが The Moon Is Down でした。確かにこの小説を読んだ気がしてきました。でも本当にこれだったのか、ちょっと自信がありません。まぁ、いいや。とりあえず、これをそのうち読んでみようと思います。以前よりかは内容が理解できるといいのですが…。
洋雑誌
定期購読している次の journal が届く。
- History and Philosophy of Logic, vol. 36, no. 3, 2015, Special Issue: Logical Issues in the History and Philosophy of Computer Science
- Liesbeth De Mol and Giuseppe Primiero ''When Logic Meets Engineering: Introduction to Logical Issues in the History and Philosophy of Computer Science''
- Edgar G. Daylight ''Towards a Historical Notion of 'Turing—the Father of Computer Science'''
- Maarten Bullynck ''Programming Primes (1968–1976): A Paradigmatic Program and Its Incarnations in the Age of Structured Programming''
- Felice Cardone ''Continuity in Semantic Theories of Programming''
- Selmer Bringsjord ''A Vindication of Program Verification''
- Graham White ''Hardware, Software, Humans: Truth, Fiction and Abstraction''
なお、このうち最初の三本の論文は、journal の home page で、誰でも無料で PDF により down load して読むことができ、保存も可能となっています(2016年2月7日現在)。
和書
- 三笘利幸 『「価値自由」論の系譜 日本におけるマックス・ヴェーバー受容の一断面』、中川書店、2014年
三苫先生のこの本は、
において、邦訳『職業としての学問』の誤訳、原文読解上の無理解に関する文脈で言及され、参照を勧めておられた (pp. 215-216, 337-338) ことから興味を覚え、購入致しました。Amazon.jp では品切れとなっており、行きつけの大型書店でも扱っていなかったのですが、出版社に直接注文すると、すぐに送ってもらえました。誠にありがとうございました。
和雑誌
- 『みすず』、2015年読書アンケート特集、第58巻、第1号、通巻645号、2016年1・2月合併号
毎年、読者アンケート特集のある号は購入させていただいております。購入後、さっそく café で大筋を拝読させていただきました。面白かったです。私自身が2015年に読んだ文献で印象に残ったものを、後日この日記に記してみたいと思います。
和文書評
- 三笘利幸 「書評 マックス・ヴェーバー著 中山元訳 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 (日経BPクラシックス、2010年)」 『社会文化研究所紀要』 九州国際大学 第66号 2010年
この書評は、訳者による読者に向けての親切心から来る配慮を高く評価する一方で、訳書においては一部正確さが欠如し、Weber の意図が見えなくなってしまっている箇所があることが指摘されています。この書評も、雑誌発行元の九州国際大学さんの home page から誰でも無料で見ることができるようになっています(2016年2月7日現在)。