読書: Mark van Atten “Brouwer, as Never Read by Husserl”

体調悪いなりにcafeで昨日読んだ以下の論文を読み返す。

  • Mark van Atten  “Brouwer, as Never Read by Husserl”, in: Synthese, vol. 137, no. 1-2, 2003

今日はすんなり頭に入る。とはいえBrouwerもHusserlもよく読んだことのない人間であるから、詳細に渡って理解したというわけではない…。
Choice Sequence(選列)を現象学的に分析されているところがこの論文の中心のようである。ここら辺が特に面白そうだ。あからさまにダイレクトに現象学するのは自分にとって取り付く島がない感じがするのだが、選列というような数学的概念を手がかりに現象学してくれると興味がわいてくる。しばしば視覚をモデルとして現象学の何たるかがよく説明されるけれども、それはわかりやすい反面、どこかいかがわしくも思われる。視覚モデル一辺倒の説明とは違った現象学の説明・理解が、この選列モデルにおいて提示されていると言えるのかもしれない。メロディーによる現象学の説明なんかもあるようですが…。ちなみにメロディーのモデルを使えば、free choice sequence(=non-lawlike choice sequence)はjazzなんかのimprovisationに相当するみたいである…。すごいな。ただしvan Attenさんは‘Jazz’とは言ってませんが…。

この論文を読んで勝手に空想したこととして、選列の現象学というのもすごいが、選列に関してはドゥルーズと結び付けて考えたり、Wittgensteinと結び付けて考えることもできそうな感じがする。BrouwerとWittgenは接点があるし、両者の比較は色々となされているのだろうけど、選列とWittgenというのはどうだろう? すでになされているのかな? ドゥルーズと選列の組み合わせもすごいが、これらは「生成」というキー・ワードで結びつきそうである。ドゥルーズ微分についてなら、そのような文章が書かれているのを目にしたことはあるが、選列はどうだろう? もう誰かがやっているのかな?
以上、特に選列とドゥルーズの組はまったくの思い付きである。何の根拠も持ち合わせていない…。全然見当違いの可能性が極度に大きい…。


この後はちょっと調べものをしてから寝ようかな。