Miscellanea

Is the Number One a Number?

目次 はじめに 問題 「1 は数ではない」 Aristotle Euclid 少しだけ Stevin Moxon Moxonian Pseudo-Paradox 私はこのブログで時事的な話題には、基本的に触れないようにしているのですが、今回は少しだけ最初に触れたいと思います。 現在、新型コロナウイル…

Generic Sentences are Sometimes Dangerous.

(前回の記事の冒頭で、このブログを書いているパソコンがつぶれそうだと述べました。一応パソコンは今でも生きています。でも危ない状態です。) 目次 総称文 全称文 教訓 追記 先日出たばかりの次の本を、最近拾い読みしています *1 。 ・ 飯田隆 『日本語と…

Where Does the Title of Prior's Famous Paper Come From?

本日も、いつものように、ささいなことを記します。お読みいただける場合は、そのつもりでお願い致します。 目次 1. はじめに 2. かつ 3. または 4. Tonk 5. Runabout 6. Runabout Ticket 7. Inference-ticket 8. 終わりに 1. はじめに Arthur Prior 先生の…

Les Monades n'ont point de fenêtres : japonais/français/allemand/anglais.

1週間ほど前に、次の本が出版されました。 ・ ライプニッツ 『モナドロジー 他二篇』、谷川多佳子、岡部英男訳、岩波文庫、岩波書店、2019年。 さっそく購入させていただきました。 モナドロジーと言えば、「モナドには窓がない」ですね。このようなセリフが…

 Lvov-Warsaw School and Our Philosophies

ニュースを一つ。そしてそれに関して、私見を思い付くままに記してみます*1。哲学、論理学の Lvov-Warsaw School に関心をお持ちの日本人は、その数が極めて少ないと思われますが、この学派の哲学について、興味深い文献が本日刊行されました。それは、以下…

 Dash or Prime, Which Is the Correct Reading of the Mark " ' "?

本屋さんで、出たばかりの 『数学セミナー』、2018年8月号、 を手に取り、中を見てみると、 田野村忠温 「ダッシュ、プライム」、 という記事を見かける。ちょっと興味を覚えました。拝見させていただくと、「えっ、それは知らなかったな」というようなこと…

 Philosophy Is Useful Because We CAN Prove It.

うちには小犬の nuhsnuh くんと、そしてたぶん犬だと思うのですが、小犬の Lisa がいます。先日、この2頭が話をしているのが聞こえました。何とはなしに聞いていると、Lisa が「哲学なんて役に立たない」と言っています。それに対し nuhsnuh くんが「そんな…

 Either Agnosticism or Idealism is Valid Because We Have a Proof of it.

本日は、ある証明を載せます。あるいは、証明なるものを載せます。以下の話については、半ば真剣に取っていただき、半ば真剣には取らないでください。なお、本日の日記も original な主張は何もございません。それではさっそく本論に入ります。 不可知論は正…

 The Story of the Bear of Berne in Switzerland

近頃、寝る前に横になりながら、次の本を読んでいます。 トマス・ペイン 『人間の権利』、西川正身訳、岩波文庫、岩波書店、1971年。 これは結構おもしろいです。この本については、昔『人権論』という題名で邦訳されていたとも思われるのですが、そのような…

 A Note on Thoreau's Civil Disobedience

最近、まったく日記を更新しておりませんでした。特に記すほどのことがなかったのです。今日も特にないのですが、あまり更新しないのもさびしいので、ほんのちょっとしたことを記します。私は論理学の哲学や Frege の論理学について特に勉強しているのですが…

 A Housewife is Arrested on a Charge of Doing Household Chores. This is Because Her Actions are Violation of the Peace Preservation Law (Chian Iji Hou). It's No Joke, But a True Story.

数か月前に次の本が出ました。 内田博文 『治安維持法の教訓 権利運動の制限と憲法改正』、みすず書房、2016年。 購入して拝読したいと思いましたが、最近この日記で記しているように、私はここのところ精神が極度の抑鬱状態にあり、本書を読めば、治安維持…

 Habermas, Weber, and Beethoven

前回の日記の冒頭でも述べましたとおり、このところずっと嵐に見舞われていて、日記を書くことのできるような心境ではありません。今日はそんな日々でも記すことのできる簡単な事柄を書きます。 先日書店で次の新刊を手に取って眺めていました。 エルンスト…

 Prime Minister Takashi Hara Is a Scary Man, for He Paved the Way to the Maintenance of the Public Order.

「平民宰相」という catch phrase から、以前に私はてっきり原敬元首相は、平民の気持ちがわかる、平民の味方だったのだろうと、勝手に感じていたのですが、調べてみると、どうもそうではないらしいことがわかり、一年半ほど前にこの日記で、そのことを報告…

 A Simple Argument Knocking Down Marxism at a Blow.

(まず最初に、本日の日記で間違ったことを書いておりましたらすみません。あらかじめお詫び申し上げます。以下では Marxism の話などが出てきますが、私は Marxism に無知であり、その主義を支持しているわけでもなく、それに反対しているわけでもありません…

 Professor Jyuichi Katsura, an Eminent Cartesian Scholar, Meets American Analytic Philosophers. (On Closer Examination, However, I Found That Professor Katsura Met One Analytic Philosopher and One Non-Analytic Philosopher.)

先日、某古書市で次の本を見かけました。 桂寿一 『懐かしの哲学者』、東京大学出版会、1979年 桂先生の経験されたことを、いくつかつづった小品集です。桂先生と言えば Descartes や Spinoza あたりをされている先生だと記憶しておりました。しかし申し訳な…

 Who Pays All Our Debts for Us?

先日書店で次の新刊を見かけました。 ケヴィン・パスモア 『ファシズムとは何か』、福井憲彦訳、岩波書店、2016年 出版社による説明文をホームページから引用します。 保守反動か,革新か.資本主義か,反資本主義か──現代史に破滅的影響を与えたファシズム…

 Brouwer and Nietzsche Are Birds of a Feather.

定期購読している journal, History and Philosophy of Logic が先週届き、そこに次のようなちょっと変わった論文が掲載されていることに言及しました。 Miriam Franchella ''Brouwer and Nietzsche: Views about Life, Views about Logic,'' in: History an…

 My Modus Ponens Is Your Modus Tollens.

「哲学とは何ですか?」と問われた時、厳密、正確に、教科書的な答えを返すこともできるでしょうが、現実の哲学的な営みを眺め渡した後で、教訓を引き出すように、若干冷笑的とも思える回答を提出することも可能でしょう。例えばそんないくぶん「引いた」回…

 What Book Contains the Proof of the Irrationality of √2?

1週間ほど前に、Euclid の『原論』にかかわるある短い雑文を書きました。そして3〜4日前のお昼に、学食で熱々のたまごかけうどんをすすりながら、ある PR 誌の中の次の文を読んでいました。 斎藤憲 「エウクレイデスの ''Wrong Text''」、『UP』、東京大学出…

 Is Consequentia Mirabilis a Basic Form of Reductio ad Absurdum?

今日は consequentia mirabilis と reductio ad absurdum (背理法/帰謬法) の関係について記します。一般に両者には対応関係があるとされていますが*1、ある先生のお話によると、前者は後者の基礎、基本、根拠のようなものになっているとのことです。ただ、…

 Does a Doggy Also Perform an Inference?: Chrysippus's Dog, or the Dog Using a Disjunctive Syllogism.

わんこも、ものを考えるのでしょうか。古代ギリシア世界において、わんこだってものを考えていることが立証されているようです。と言うのは少々言いすぎですが、わんこも結構考えているのじゃないか、と主張する人びとが古代ギリシアにいたようです。その主…

 What Opinion Did Hannah Arendt Have of Heidegger's Commitment to Nazism?

2015年8月2日の当日記、項目名 'Why Heidegger Has Never Admitted his Political Commitment to be Wrong.' の末尾で、私は次のように述べました。「Arendt は Heidegger が Nazism に commit したことを、どのように考えていたのだろう? Eichmann に対す…

 Why Heidegger Has Never Admitted his Political Commitment to be Wrong.

以下では Heidegger の哲学について、話をします。ただし、私は Heidegger の専門家ではございません。勉強もしていません。したがって、誤解に満ちた話をしているかもしれません。そのようでしたらすみません。読まれる場合は、どうか割り引きながらお読み…

 Why Is Heidegger's Philosophy Highly Dangerous?

Heidegger の哲学には本質的に Nazism が含まれていることを、本人は認めていました*1。ならば、その哲学のどこが危険なのでしょうか? Nazi の党員であったというような外在的な側面についてではなく、その哲学の内部にいかなる危険が潜んでいるのでしょう…

 Books on Anti-Semite Heidegger by Peter Trawny

今日、次のような英訳本が出ることを知りました。 Peter Trawny Freedom to Fail: Heidegger's Anarchy, Polity, Due in June, 2015*1 私は Heidegger の専門家ではありませんが、この本はとても興味深く、ぜひ購入したいなと思って、出版社の home page で…

 Heidegger: Why Do I Remain in the Provinces? Because, Honestly Speaking, I Can't Get a Higher Position in Berlin.

先日、次の本を購入しました。 E. フッサール、M. ハイデッガー、M. ホルクハイマー 『30年代の危機と哲学』、清水多吉、手川誠士郎訳、平凡社ライブラリー 299, 平凡社、1999年 (初出1976年) ここには Heidegger の文章として、以下の話が載っています。 M.…

 Why Did Henri Poincare Oppose the Logistic Doctrine That Mathematical Induction was a Kind of Definition?

先日は数学的帰納法のごくごく初歩的なことに関しまして、memo を記しましたが、数学的帰納法を巡る哲学的問題として、従来よく知られたものとして何があっただろうかと思い返してみますと、おそらく一番有名なものの一つに、論理主義者たちの考える数学的帰…

 Why Is It Difficult for High School Students to Understand Mathematical Induction?: A Spur-of-the-Moment Answer from a Logical Point of View.

本日は、数学的帰納法の初歩的な事柄に関し、memo のようなものを記します。私たちは高校生になって、初めて数学的帰納法を学びます。そのとき、人によっては、この帰納法がよくわからないと感じることがあるだろうと思います。その場合、どのような点がわか…

 Monads Have No Windows. Why?

「モナドには窓がない。」 これはよく知られたセリフだろうと思います。私も知っておりましたが、「モナドには窓がない、うむ、そうらしいですね」と思うだけで、なぜそうなのか、考えてみたこともなかったのですが、先日洗面台の前で、手を洗おうとしていた…

 Anecdotes about Austin and Grice

本日は、特に記すことはありませんが、購入したばかりの次の本を見ていると、 今井邦彦 『言語理論としての語用論 入門から総論まで』、開拓社 言語・文化選書 50, 開拓社、2015年、 この本の中にいくつもの小話が「コラム」という題名のもとに、今井先生に…