Kant

Reading Kant's Kritik der reinen Vernenft, Part VII

目次 はじめに ドイツ語原文 ドイツ語文法事項 直訳 岩波訳 フランス語訳 フランス語文法事項 直訳 はじめに 前回は一度休憩が入りました。今回は前々回に引き続き、Immanuel Kant の Kritik der reinen Vernenft の第二版をドイツ語原文で読んでみます。前…

Reading Kant's Kritik der reinen Vernenft, Part VI

目次 はじめに ドイツ語原文 ドイツ語文法事項 直訳 岩波訳 フランス語訳 フランス語文法事項 直訳 はじめに 「アプリオリ」、「アポステリオリ」 の区別について、Immanuel Kant の Kritik der reinen Vernenft をドイツ語原文で読んでみる続きです。第ニ版…

Reading Kant's Kritik der reinen Vernenft, Part V

目次 はじめに ドイツ語原文 ドイツ語文法事項 直訳 岩波訳 フランス語訳 フランス語文法事項 直訳 はじめに 数か月ぶりになりますが、今回もやはり Immanuel Kant の Kritik der reinen Vernenft をドイツ語原文で読んでみます。本日は有名な「アプリオリ」…

Reading Kant's Kritik der reinen Vernenft, Part IV

目次 はじめに ドイツ語原文 ドイツ語文法事項 直訳 岩波訳 直訳と岩波訳の不明点について 意訳 はじめに 今日も再び Immanuel Kant の Kritik der reinen Vernenft をドイツ語原文で読んでみましょう。今回は「アリストテレスの論理学は進歩していない」と…

Reading Kant's Kritik der reinen Vernenft, Part III

目次 はじめに ドイツ語原文 ドイツ語文法事項 私訳 岩波訳 岩波訳と私訳との相違点 設問 はじめに 前々回に引き続き、今日も Immanuel Kant の Kritik der reinen Vernenft をドイツ語原文で読んでみましょう。今回は第ニ版 (1787年) の序文 (Vorrede) の中…

Reading Kant's Kritik der reinen Vernenft, Part II

目次 はじめに ドイツ語原文 ドイツ語文法事項 直訳 岩波訳 私の誤訳と岩波文庫の正訳 フランス語訳 フランス語文法事項 直訳 はじめに 今日も Immanuel Kant の Kritik der reinen Vernenft のよく知られた文をドイツ語原文で味わってみましょう。今回は第…

Reading Kant's Kritik der reinen Vernenft

目次 はじめに ドイツ語原文 ドイツ語文法事項 直訳 岩波訳 直訳と岩波訳との相違点 フランス語訳 フランス語文法事項 直訳 解説 はじめに 今日は Immanuel Kant の Kritik der reinen Vernenft に見られる有名な文章をドイツ語原文で読んで、味わってみまし…

 Is Frege's ‘Judgement-First’ Principle Anticipated by Kant's Conception of the Understanding?

先日、以下の本を読んでいると、 Mark Textor Routledge Philosophy GuideBook to Frege on Sense and Reference, Routledge, Routledge Philosophy GuideBooks Series, 2010 意外と思える記述を眼にする。個人的に意外と感じただけなので、大して重要なこと…

 Kant philosophized about Kritik der reinen Vernunft in Latin, and then wrote it in German.

購入したばかりの 中島義道 『『純粋理性批判』を噛み砕く』、講談社、2010年 を拝読していると、些細なことながら、私のまったく知らなかった或る事柄が書いてあり、ちょっと驚く。それは Kant が Kritik der reinen Vernunft の内容を、もともとラテン語で…

 Gödel's Misunderstanding of Kant's Kritik der reinen Vernunft on Intuition

先日書店店頭で以下の新刊書籍を手に取ってみた。 伊東俊太郎 『伊東俊太郎著作集 第11巻 対談・エッセー・著作目録』、麗澤大学出版会、2010年 その中でちょっと面白い文章に出会ったので、その文章のオリジナルを入手して拝読させていただいた。それは次の…

 Frege as Kantian

上記入手文献中のHaaparantaさん論文を電車の中で流し読む。 Frege's Context Princepleをepistemologicalな観点から読もうという論文。そのような観点から読むならば、FregeはKantに近いと述べておられる。この論文の一番最後にこうある。 If the context p…

 ‘Neukantianer’

上記大橋先生の論考内に、こうある*1。‘Neukantianer’の初出。 同年[1862年]11月29日にはベルリンの哲学会でツェラー[Eduard Zeller]のこの講演[「認識論の意義と課題(Uber Bedeutung und Aufgabe der Erkenntnistheorie)」]が検討されたが、その席上、同じ…

 翻訳: A. N. Prior “The Runabout Inference-Ticket”

今日以下の短い文献を翻訳する。 A. N. Prior “The Runabout Inference-Ticket”, in: Analysis, vol. 21, 1960 根が几帳面で完全主義者の傾向があるから、訳すのに結構時間がかかる。それでも半分ぐらいのpowerでしか訳していない。でも割と時間を食う。 そ…

 The Progenitor of Linguistic Turn: Immanuel Kant?

先日Kantの判断観について、弘文堂の『カント事典』を引いてみると、興味深い記述を見かけた。それはあたかもKantが言語論的転回を惹起した人物であるかのような、あるいはそこまで言わずとも、言語論的転回の先駆者であるかのような話である。参考までに以…

 読書: 廣松渉、大黒岳彦 「新カント派が遺したもの」

Cafeで昨日入手した『理想』の新カント派特集から、何本かの文章を読み散らかす。特に 廣松渉、大黒岳彦 「新カント派が遺したもの」 の、大黒さんによる新カント派の流れと背景の説明はとても参考になった。以下、極一部をかいつまんでみる。ヘーゲルが1831…

 FregeとNeo-Kantiansに関する諸論文

昨日今日とcafeであれこれたくさん読み散らかすが、特に以下を割合じっくり読む。いずれもFregeとNeo-KantiansもしくはFregeとKantとの関係を探っている論文。 Gottfried Gabriel “Frege, Lotze, and the Continental Roots of Early Analytic Philosophy”, …

 Frege/Bauch/Lotze

Sven Schlotter “Frege's anonymous opponent in Die Verneinung”, in: History and Philosophy of Logic, vol. 27, no. 1, 2006 を読み直す。すると興味深い記述に出会った。 概念を一種の関数とみるFregeの見方はLotzeに由来するという意見があるが、それ…

 From Kant to Frege?: On Frege's Concept of Being

FregeがKantから影響を受けていたことは知られているが、存在が第2階の概念であるというFregeの有名な見解が、Kantに影響を受けてのものらしい、あるいはそこまで言わずともKantに触発されてのものらしいということを次の論文から知る。 Leila Haaparanta “O…

 入手文献: H・スルガ 「フレーゲ −意味をめぐって−」ほか

先日、本を読んでいると、Fregeの判断に関する見解は当時のロッツェ、ヴィンデルバント、リッケルトの影響を受けているという話が書かれている。 ハンス・スルガ 「フレーゲ −意味をめぐって−」、ハンス-ヨハン・グロック編、『分析哲学の生成』、吉田謙二、…

 HumeとKant

今日、社会思想史をやっておられるHumeの専門家の先生と少しお話させていただく。 以前先生からHumeは当時、哲学者としてではなく歴史家として知られていた、哲学者として知られるようになったのはここ100年ぐらいのことでしかない、というような主旨のお話…