• M. Scott Peck  The Road Less Traveled: A New Psychology of Love, Traditional Values and Spiritual Growth. 25th Anniversary Edition, A Touchstone Book, 2003

これは先日から読んでいる以下の本の元となったもの。

  • M. スコット・ペック   『愛と心理療法』、氏原寛、矢野隆子訳、創元社、1987年

この本の後ろの方は宗教や神について論じられており、ペックさんの著作をいくつか調べてみると、少々怪しげとも思われる本をお書きになられているみたいで、ちょっと怖い気もする。
でもよく読みもしないうちから決め付けてはいけない。すみません、ペックさん。
しかし愛について真面目に考えようとすれば、たぶん神についても考えなければならないのかもしれない。それはわかる気がする。大体古来からの概念のうち、自分にとって愛という概念に最も近いと感じるのは、新約のアガペーなものだからね。
いずれにせよペックさんの本は実に触発的な本です。数行読むごとに自分なりの思いや考えがとめどもなく流れ出てきます。感情的な高まりもしばしば感じる。
この本は厳密に哲学的に分析して論をたどるべき本ではなく、そこからアイデアやヒントを受け取ることが主眼に置かれるべき本で、それらアイデアやヒントは、各自が恋をしたり愛したりした自らの経験と自分の思考でもって磨き上げ、血肉化していくべき本なのだろうと思う。