• Christopher Pincock  “A Reserved Reading of Carnap's Aufbau”, in: Pacific Philosophical Quarterly, vol. 86, 2005, preprint version.
  • Carrie Jenkins  “A Priori Knowledge: Debates and Developments”, forthcoming in: Philosophy Compass
  • W. V. Quine  “Designation and Existence”, in: The Journal of Philosophy, vol. 36, no. 26, 1939
  • Toshiharu Waragai(藁谷敏晴)  “Lesniewski on General Object”, in: Journal of Gakugei, Tokushima University, Social science, (『徳島大学学芸紀要 社会科学』), vol. 29, 1980
  • ditto    “Lesniewski's Refutation of "General Object" on the Basis of Ontology”, in: Journal of Gakugei, Tokushima University, Social science, (『徳島大学学芸紀要 社会科学』), vol. 30, 1981
  • ditto    “Earlier Lesniewski on Existential Sentence”, in: Journal of Gakugei, Tokushima University, Social science, (『徳島大学学芸紀要 社会科学』), vol. 32, 1983
  • エウクレイデス  『エウクレイデス全集 第1巻 原論 I-VI』、斎藤憲訳・解説、三浦伸夫解説、東京大学出版会、2008年
  • 三浦伸夫  「ライプニッツ数学著作一覧」、1998年


Jenkinsさんの文はsurvey。
Quineさんの論文は、恐らくそこで初めてontological commitmentの基準が明らかにされた文献だと思われる。この論文は一部がFrom a logical point of viewに組み込まれているが、多分この論文のfull versionはQuineさんのどの本にも収録されていないようなので、今回入手した次第である。


エウクレイデス『原論』は、いかなる言語のいかなる版も、まったく持ち合わせていなかった。図書館・図書室に行けばいつでも見ることができたので、入手を先延ばしにしてきたが、それはあまりほめたことではないので、この際きちんと入手。今回の巻で興味深いのは比例論である。この比例論について、今回の巻では詳しい解説があり、大変ためになりそうだ。
なぜ比例論なのかと言うと、私は今、Fregeのabstraction principleに興味があって調べているのだが、このprincipleは歴史をさかのぼって行くと、エウクレイデスの比の定義へと至るらしい*1。恐らくabstraction principleの原初的形態がエウクレイデスの比の定義であると推測される。そのような訳で、エウクレイデスの比例論には興味を覚える。また勉強しよう。

*1:Peter Simons, “What Is Abstraction and What Is It Good for?”, in: A.D. Irvine ed., Physicalism in Mathematics, Kluwer Academic Publishers, The University of Western Ontario Series in Philosophy of Science, vol. 45, 1990, p. 27, ヘルマン・ワイル、『数学と自然科学の哲学』、菅原正夫他訳、岩波書店、1959年、12ページ。