Carnap and the FBI 追記

昨日の日記でCarnapさんがFBIにマークされていたという情報をメモしておきましたが、以下の本の36ページにも若干だけ同様の主旨の事が記されています。

Carnapさんは例のSchilppさんの本で自伝を公表しておられますが、この自伝のpublished versionでは自分の政治的スタンスが何であるかを述べておられないようです。それを述べなかったのは、場合によっては自分の身に危険が及ぶ可能性が考えられたからのようです。しかしunpublished versionでは自身の政治的スタンスが述べられているようです。

ところで以前からOpen Court Publishingが次のような本の刊行を予告していますが、

  • Rudolf Carnap  Intellectual Autobiography, in its original, unabridged form, edited by A. W. Carus and Richard Creath

きっとこの中では、自分の政治的スタンスまでが明らかにされているのかもしれません。そうだとするならば、彼が私達の普通知っているような単なる純理論的な哲学者ではなく、政治的・社会的関心を持った哲学者であったことがはっきりするかもしれません。
またこのことにより、いわゆるLogical Empiricismがその初期の高揚期から政治的運動であったことがより明確になるのかもしれません。


おやすみなさい。