昨日の日記で以下の論文を再読し、
- 金子洋之 「対象としての数 フレーゲの数とウィトゲンシュタインの数」、『現代思想』、特集〈数〉の思考、青土社、2008年11月号
先生が通常のFrege解釈とは異なる解釈をご提示されている、定説と思われる見解に反する解釈をご提案されておられる、と述べました。
この先生の論文では次の論文が言及されておりましたので、その論文をひも解いてみました。
- Danielle Macbeth “Frege and Early Wittgenstein on Logic and Language,” in Erich H. Reck ed., From Frege to Wittgenstein: Perspectives on Early Analytic Philosophy, Oxford University Press, 2002
するとこのMacbeth論文の導入部分を読む限り、定説に反すると思われる金子先生によるFrege解釈は、実はMacbeth論文に見られるようで、上記の金子先生の論文は、このMacbeth論文にかなり大きく影響を受けて書かれているのではないかと感じられました。つまり金子先生による、定説に反するFrege解釈は、先生の解釈というよりも、Macbethさんの解釈ではないのだろうか、と推測されるのです。
但しこれは今のところ推測です。Macbeth論文をまだ全部読んでおりませんので、単なる推測にしか過ぎません。間違っておりましたら大変申し訳ございません。お詫び致します。
また後日、この点を確認してみようかと思います。
おやすみなさい。