Wittgenstein Goes to English Conversation School.

先日次の本を拾い読みした。

  • Michael Potter  Wittgenstein's Notes on Logic, Oxford University Press, 2009

それによると、Wittgenstein の The Notes on Logic という著作には、いくつかの version, あるいはその元となったいくつかの version があるようだが、その元となった version の一つは Birmingham でできている。1913年10月6日月曜日に彼は Birmingham へ行き、友人の Pinsent さんのご家族と数日過ごしているようである*1。そしてそこでの滞在の際に Wittgenstein は The Notes on Logic の元となった version の一つを作っている。それはドイツ語で書かれているようである。
この日記の項目 title に「Wittgenstein, 英会話学校へ行く。」と記したけれど、それはどういうことかと言うならば、別に彼が英会話の練習に英会話学校へ行ったということではありません*2。それは Birmingham 滞在中の1913年10月7日火曜日に Wittgenstein は Birmingham の中心にある New Street Railway Station の隣の Berlitz に行って、自分の口述するドイツ語を筆記できる者を探しに行き、そこで実際に The Notes on Logic の元となった version を口述筆記させたらしいということです。
という訳で、とにもかくにも Wittgenstein は Berlitz に行ったことがある訳だ。まったくどうでもよいことだけど、このような記述を上記 Potter 本で読んだ時、何だかすごくそぐわない感じがしておもしろかった。さらに現在の Birmingham における Berlitz の位置を調べてみると、今も実際に New Street Railway Station の西側 400-500m ぐらいのところに学校が現存するようである。当時からこの場所にあったのかどうかはわからないが…。実にまったくどうでもよいことだけれど…。

*1:Potter, p. 264. 以下の Birmingham における Wittgenstein の話の source は、すべてこのページからである。

*2:私の知っている限りでは、ということです。しかしもしかすると、誰にも知らないところで、Wittgenstein さんが英会話の練習に英会話学校へ行っていたという歴史的事実があったかもしれません。しかしそれは私にはわかりません。