: Reverse Mathmatics and Comprehension Principles

  • Charles Sayward  “Convention T and Basic Law V,” in: Analysis, vol. 62, no. 4, 2002
  • Adam Rieger  “Paradox without Basic Law V: A Problem with Frege’s Ontology,” in: Analysis, vol. 62, no. 4, 2002
  • Nicholas Denyer  “Rieger's Problem with Frege's Ontology,” in: Analysis, vol. 63, no. 2, 2003
  • Kevin C. Klement  “Does Frege Have too Many Thoughts? A Cantorian Problem Revisited,” in: Analysis, vol. 65, no. 1, 2005
  • Stephen G. Simpson  Subsystems of Second Order Arithmetic, 2nd Edition, Cambridge University Press, Perspectives in Logic Series, 2009
  • 田中一之  「‘逆・数学’と2階算術の証明論」、『数学』、vol.42, no.3, 1990
  • 同上   「逆数学と最近の数学基礎論」、『情報処理』、特集 逆計算 計算の理論における逆問題、vol. 35, no. 4, 1994


上から4本目までは Frege 関係。
3,4本目の論文は、2本目の論文に対する反論です。


上記の入手文献の中で、何といっても興味深いのは5本目の新刊です。
Reverse Mathmatics については、ほとんど何も知らなかったのですが、この Simpson 先生のご高著を拾い読みして、初めてその重要性を実感する。
様々な数学基礎論上の哲学的立場が、二階算術の様々な部分系に対応しているのを教えられる*1
そしてこの二階算術の各種部分系を規定しているのが、どうやら様々な Comprehension Principles などのようである。


普遍論争の各種立場が、数学基礎論の各種哲学的立場に対応する(Quine)とか、
意味論の種類が、実在論反実在論かを決める(Dummett)とか、
この種の話に何か似ているところがある。


さらには、様々な Comprehension Principles などが、二階算術の各種部分系を規定しているらしいという話は、
あたかも、可能世界の各種様相論理体系が、各 accessibility relations によって規定されるという話に似ています。
大変興味深い。ここでも point は Comprehension Principles のようである。


なお、以上の記述は Reverse Mathematics をよく知らない私が、ちょっと拾い読みしただけで書いていますので、間違っているかもしれません。
間違っているようでしたら大変すみません。また勉強致します。
おやすみなさい。

*1:Simpson, p. 43.