• Delbert Reed  Origins of Analytic Philosophy: Kant and Frege, Continuum, Continuum Studies in Philosophy Series, 2010 (First Published in 2008)
  • Ernst Tugendhat  “The Meaning of 'Bedeutung' in Frege,” in: Analysis, vol. 30, no. 6, 1970
  • William Boos  ““The True” in Gottlob Frege's “Über die Grundlagen der Geometrie,”” in: Archive for History of Exact Sciences, vol. 34, no. 1/2, 1985
  • G. ドゥルーズ、F. ガタリ  『リゾーム …序』、豊崎光一訳編、朝日出版社、1987年 (『エピステーメー』1977年臨時増刊号復刻版) 古書

一つ目は書籍。2年前に出た hard のpaper 版。
二つ目は、邦訳で読んでいたが、原論文は未見だった。それで入手しました。
三つ目は、下記の Goldfarb 論文を読んで、Frege の真理観についてちゃんと検討した方がよいだろうなと思い、まだ入手していなかったこの論文を一応確保しておきました。
四つ目は、少し前に古書で入手したが、もう一つ古書で入手。前回の古書は帯なしだったが、今回は帯が付いていて安価だったので、わざわざもう一冊購入。これは買っても読まないのですが…。ただ何となく眺めているだけです。


PS

さて、

  • Tom Ricketts and Michael Potter ed.  The Cambridge Companion to Frege, Cambridge University Press, Cambridge Companions to Philosophy Series, 2010

に掲載されている

  • Warren Goldfarb  “Frege's Conception of Logic”

を3回ほど読んだ。余白がかなり埋まってしまうぐらい、内容のまとめを書き出しつつ読んだ。わかりやすくとても面白かった。そして今度はこの論文の次に掲載されている以下の論文を読み始めた。

  • Peter Sullivan  “Dummett’s Frege”

こちらも結構わかりやすいようだ。


上の論文たちを読んでいて繰り返し思うのだが、上記 Companion の事実上の巻頭論文である Weiner 論文 “Understanding Frege’s project” は、巻頭に配されるべきではなかったのではないかと思います。個人的には、何だかすごくわかりにくい論文だった。最終的に言いたいことは大体わかるものの、その言いたいことを支える論証が、私としてはとても明瞭とは思われなかったので、何とか理解しようとしながら読んでいてかなり疲れた。そして途中で論証の展開を追うのをやめてしまった。これに比べ、Weiner 論文に続く Goldfarb 論文や、Sullivan 論文は、ずっとわかりやすいように思います。あるいはこれらの論文は、読んでいてある程度 grip 感が伴うので、stress がかなり少ないと感じます。もちろん私が Goldfarb 論文、Sullivan 論文を完全に正しく理解しているかどうかは別としてです。この Companion の性格上、初心者も手に取ることが多いでしょうから、私のように物わかりの遅い人間がいきなり最初に Weiner 論文を読まされると徒労感がつのって、それ以上本を読み進めようという気持ちが萎えてしまうと思います。教育上、少々配慮が足りないのではないかと感じます。まぁ、あまり物わかりが悪すぎる人が読むことは、この Companion を編む際に想定されていなかったのかもしれませんが。


この後は、上述の Sullivan 論文の続きを読むか、読む気が今一つ起きないようならば、jazz でも聴いてのんびりします。