先日から言及している、Frege の Permutation Argument における Permutation という関数がある。このような関数を使った哲学的議論は Frege 以降にも何人かが行っていて、例えば W. V. Quine, D. Davidson, H. Putnam さんたちがいる。Quine さんにおいて、Frege の Permutation に当たるのが、Proxy Function である。Quine さんはこの Proxy Function について、いくつかの箇所で取り上げ、議論している。今日はそのうちの二ヶ所をひも解いて読んでみた。それは次の文献である。
- W. V. Quine “Ontological Relativity,” in his Ontological Relativity and Other Essays, Columbia University Press, The John Dewey Essays in Philosophy, no. 1, 1969, pp. 55-62.
- W. V. クワイン 『真理を追って』、伊藤春樹、清塚邦彦訳、産業図書、1999年、44-6, 72-3ページ。
これらを読むと、Frege の Permutation と Quine の Proxy Function とは、似ているが厳密には違うものであることがわかる。また、それぞれの用途も異なっていることがわかる。
この辺りのことをまとめておきたいが、力量不足、時間不足、体力不足で、それも無理である。またにできればと思う。
おやすみなさい。