入手文献: A Large Number of Medieval Philosophical Books

以下の新刊書、復刊書を購入。

  • 今道友信  『中世の哲学』、岩波書店、2010年
  • 八木雄二  『天使はなぜ堕落するのか 中世哲学の興亡』、春秋社、2009年
  • J.マレンボン  『初期中世の哲学 480-1150』、中村治訳、勁草書房、1992年
  • 同上    『後期中世の哲学 1150-1350』、加藤雅人訳、勁草書房、1986年

今道先生のご高著のあとがきを読むと、ぜひ購入させていただきたいという思いがわき上がり、入手させていただきました。熱い思いが記された文章にこころ動かされました。
ただ、このあとがきで、哲学とは差し当たり関係がないのですが、一ヶ所だけ気になるところがありました。今道先生はあとがきの中で次のように述べておられます。

本書に関するかぎり、私の研究場所は三カ所である。本書の第十章までは、東京大学文学部美学芸術学研究室、および東洋一と言われる東京大学図書館およびキリスト教神学関係の書籍やテクストの多い上智大学図書館を含めて、東京大学の私の研究室の中であった。*1

ここで先生は「東洋一と言われる東京大学図書館」と記しておられます。いかなる点で東洋一なのかを先生は明記されておられませんが、何らかの点で東洋一なのだろうと存じます。ただ、気になりましたので少し調べまして以下の論文を入手し、斜め読み致しました。

東京大学図書館を東洋一と称することに関しましては、事によると、道義的に sensitive な問題があるかもしれないと感じられます。私はこの辺りにつきましては無知でありますので短絡的な発言は差し控え、現在の国立国会図書館と、主として旧帝国大学の図書館が果たした戦時中における役割については、今後、折を見て勉強して参りたいと思っております。


上に記しました八木先生のご高著につきましては以下の文が参考になりそうです。

  • 稲垣良典  「往復書簡 往信「哲学の時代」中世 −八木雄二さんへの手紙−」、『春秋』、春秋社、2010年6月号、No. 519

ここで稲垣先生は上記の八木先生のご高著について話をされておられます。


その他に新刊・復刊書籍としては以下を入手。

  • 金子晃  『数理基礎論講義 集合・論理・位相』、ライブラリ数理・情報系の数学講義 1、サイエンス社、2010年
  • 高橋善昭  『英文和訳講座』、新装復刊、研究社、2010年、(初版1990年)


最後に、論文・草稿の類を入手。

  • 久木田水生  「フレーゲの論理主義再考 −数学的帰納法の導出を例として−」、『人文知の新たな総合に向けて』、21世紀COEプログラム「グローバル時代の多元的人文学の拠点形成」、第5回報告書上巻、京都大学大学院文学研究科、2007年3月
  • 同上   「概念記法の構文論」、草稿

大変ためになりそうです。勉強させていただきます。誠にありがとうございました。

*1:今道、567-68ページ。