Turing Centennial Celebration at Princeton

さて、本日も、私がついこのあいだまで知らなかった HP をご紹介致します。これもやはり知らないのは私だけだったという可能性が大きい HP です。というのも随分前から存在していたであろう HP だからです。


先日たまたま次のような HP を見かけました。

    • Turing Centennial Celebration at Princeton, May 10-12, 2012, http://www.princeton.edu/turing/index.xml.

今年は Alan Turing さんの生誕100周年です。これは私も存じておりました。この記念の年に再刊された、Turing のお母さんによる回想録も先日購入致しました。上記の HP は間もなく Princeton Univ. で開催される生誕記念の学会 HP のようです。なかなか立派な HP です。なかでもこの HP の目玉と思われるのは、Turing が Princeton Univ. に提出した dissertation ''Systems of Logic Based on Ornials'' の original が、net 上で誰でも無料で閲覧でき、 DL もできるということだと思います。次をご覧ください。

    • Turing's Princeton Dissertation  ''Systems of Logic Based on Ornials,'' https://webspace.princeton.edu/users/jedwards/Turing%20Centennial%202012/Mudd%20Archive%20files/12285_AC100_Turing_1938.pdf.

但し、この dissertation の data を利用される場合は、教育または研究目的に限られます。Princeton University Library に無断で出版したり、net で公開したり、頒布したりしてはなりません。The USA の著作権法の範囲内でご利用ください。

ちなみに、上記の dissertation は、以下の本の中に収録されて、既に公刊されています。

  • Martin Davis ed.  The Undecidable: Basic Papers on Undecidable Propositions, Unsolvable Problems, and Computable Functions, Raven Press Books, 1965/Dover Publication, 2004

ですので、Turing's Princeton Dissertation の内容は珍しいものではないと思います。ただ、Turing's Princeton Dissertation を見ると、しばらく前の Proceedings や講究録によく見られたように、論理式や記号が手書きになっており、ある種の臨場感が楽しめます。(Davis さんの本では、式や記号はきちんと活字に起こされています。)