洋文献

  • E. J. Lowe  Forms of Thought: A Study in Philosophical Logic, Cambridge University Press, 2013
  • Guy Kahane, Edward Kanterian, Oskari Kuusela eds.  Wittgenstein and His Interpreters: Essays in Memory of Gordon Baker, Wiley-Blackwell, 2007/2013
  • Andreas Vrahimis  ''''Was There a Sun Before Men Existed?'': A. J. Ayer and French Philosophy in the Fifties,'' in: The Journal for the History of Analytical Philosophy, vol. 1, no. 9, 2013
  • Agustin Arrieta-Urtizberea  ''Lowe on Locke's and Frege's Conceptions of Number,'' in: Organon F, the Slovak Republic, vol. 17, no. 1, 2010

Vrahimis さんの論文は、Ayer さんと Bataille, Merleau-Ponty さんらが、Paris の bar で哲学的議論を闘わせた歴史上の話を取り上げて、「人類が誕生する前に、太陽はあったのか」という疑問に、これらの人たちがどのように考えていたのかを、明らかにしようとされているみたいです。まだ中をよく読んでいないので、はっきりしたことはわかりませんが、たぶん Ayer さんは「太陽はあった」と考え、Merleau-Ponty さんは「なかった」と考え、Bataille さんは「その疑問は無意味 (meaningless) である」と考えていたようです。Ayer さんと Bataille さんが Paris の bar で議論を闘わせたことがあるという話は、聞いたことがありましたが*1、詳しい話はよく知りませんので、興味を覚えます。France のいわゆる現代思想は、難解になりがちだと思いますが、単純な疑問に straight に答えて議論を闘わせることは、いいことだと思います。ちなみに、Vrahimis さんは、次のような本を間もなく出版されるようです。

  • Andreas Vrahimis  Encounters between Analytic and Continental Philosophy, Palgrave Macmillan, Language, Discourse, Society Series, Due in May 2013

この本の中に、今回の論文も収録されているみたいです。この本については買うかもしれませんし、すみませんが買わないかもしれません。ちょっと考えてみます。


和文

クラーフトさんの本は、その富士書店版を持っていますが、勁草書房版は持っておらず、この勁草書房版には、Vienna Circle のいわゆる宣言文の邦訳が収められていますので、購入しました。(とはいえ、その宣言文も、copy して持っており、読んでもいましたが、ちゃんと買っておきたかったのです。)

*1:私は、ちくま学芸文庫に入っている Bataille さんの邦訳書の解説か何かで読んだような気がする。『聖なる陰謀 アセファル資料集』だっただろうか。記憶違いでなければですが…。間違っていたら、すみません。なお、そもそもこの話は Ayer さんの自伝などで読めるみたいです。