The Appearance of Otto Neurath in Modern Japan

既にご存じのかたもおられるかもしれませんが、つい先日まで、私自身気がつかなかった出版物に関する情報をここに記します。

このあいだ、Otto Neurath の執筆した本の一つが日本語に翻訳され刊行されました。以下がそうです。

  • オットー・ノイラート  『ISOTYPE [アイソタイプ]』、永原康史監訳、牧尾晴喜翻訳、市東基日本語版デザイン、ビー・エヌ・エヌ新社、2016年。


Neurath の本が日本語になるとはめずらしいと思います。この6月に出たようで、7月になってから私は気がつき購入させていただきました。

この本は International Picture Language (1936), および Basic by Isotype (1937) の全訳と Modern Man in the Making (1939) に掲載されている全図表を収録した合本です。

本書は現代の絵文字の先駆形態である pictogram の一種を収録した本です。そのため、見ているだけでも楽しい本です。「いかにも modernism だなぁ〜」と見入ってしまいます。Logical Positivism に興味のあるかたは must の1冊だと思います。私も見かけて即購入致しました。本屋さんでは design の棚に並んでいるみたいです。まれに哲学の棚にも並んでいるようです。

International Picture Language については、以前にこの日記で少しだけ言及しています。2013年9月29日の日記です。そこではこの本が net から無料で download 可能であり、私自身入手したと記しています。今も入手可能かどうかについてはわかりません。どこから download したのかも忘れてしまいました。たとえ今も無料で download 可能だったとしても、上記の邦訳を購入することをお勧め致します。というのも、本の装幀がとてもよく、物として手元に置いておきたいと思わせるような仕上がりになっているからです。物質としての手触りや質感は、net で入手した data としての本では味わえない、代替不能なものですね。夏目さんだか野口さんだかを3〜4人集めれば入手できますので、お買い得だと思います。



ビー・エヌ・エヌ新社さんの home page <http://www.bnn.co.jp/books/8733/> から、本書の書影をお借りしております。
この URL の page では本書本文内の様々な design も見ることができますので、よろしければのぞいてみるといいです。