確か昨年ぐらいから既に以下の論文集が出版されることが知られていましたが、その内容がわかったので、一部を記しておく。
- Michael Beaney and Erich Reck ed. Gottlob Frege, 4 vols. London, Routledge, Critical Assessments of Leading Philosophers Series, 2005
Description
[…]This impressive collection brings together recent scholarship on Frege, including new translations of German material, made available to Anglophone scholars for the first time.
版元HPを見ると2巻までの情報しか載っていないようである。しかし手元のカタログにはちゃんと4巻までの情報が出ている。多くの論文はそんなにがんばらなくても手に入ると思われる。そういう有名な論文ばかりが名を連ねている。しかし中にはこの論文集が初出のものもある。恐らくこの論文集で初めて発表されると思われる所収文献名を以下に掲げる。
- Christian Thiel and Michael Beaney “Frege's Life and Work: Chronology and Bibliography”
- Uwe Dathe “Frege in Jena: Academic Contacts and Intellectual Influences”
- Gordon Baker “Logical Operators in Begriffsschrift”
- Erick Reck “Frege's Natural Numbers: Motivations and Modifications”
- Volker Peckhaus “Frege, Leibniz and Schroder”
このうち2本目はもしかすると既に出ているドイツ語論文か何かからの英訳かもしれない。そうだとすると厳密には初出ではないかもしれない。また最後の5本目は手元のカタログ情報によるもので、版元HPではPeckhausさんの既出の別論文に挿し代わっている*1。
いずれにせよ大変興味深い。どれもこれもぜひ読みたい。しかしこういう論文集は大変便利でいいですね。SlugaさんもこういうFrege研究の論文集を以前出されていて便利でした。ただしいずれも高いので買えません。今回の論文集でも軽く10万は超える…。
*1:HPだと次が収録されるという。Volker Peckhaus “Calculus ratiocinator versus characteristica universalis? The two traditions in logic, revisited”