入手文献: 岩田靖夫、『よく生きる』

「よく生きる」。これは、時と所を問わず、人間にとって究極の問いである。人は強くて、同時に弱くなければならない。人は強くなければ自分の存在を守れない。しかし、それは動物としての生存の維持である。人は、弱くなったとき、他者の心を理解し、他者と真の交わりに入り、存在の根源に帰入する。それが人の幸せである。古今東西の哲学、宗教、文学を通して、人間のこの真実を明らかにする。


この本ではレヴィナスの話が取り上げられている。昨日も今日もスターバックスで読みふける。胸が熱くなる言葉があちらこちらに見られる。一つだけ以下に引用する。

レヴィナスという哲学者はこう言っています。「愛するとは、否応なしに出会った苦しんでいる人に、どこまでも、無限に、責任を負いつづけることである」と。*1

「どこまでも、無限に、責任を負いつづけることである」、これは実感としてよくわかる。私も人を愛していたとき、そのように感じていた。

*1:岩田、96ページ。