2008年12月17日の日記に‘Frege and the Proof-Conditional Semantics’と題して、
金子洋之先生が Frege に対し‘Proof-Conditional Semantics’とでも言うべき semantics の考案を帰属されておられることを記した。
そこでは、Frege にとって文の Sinn とは、その文の「証明条件」と呼ばれるものであるという金子先生の見解をつづっている。
ただ、先生は諸般の事情からこの‘Proof-Conditional Semantics’というものがいかなるものなのか、詳細を記述されていなかった。
私自身、先生が具体的にどのような semantics を念頭に置かれているのか、わからなかったが、
思うに恐らく、key concept だけ述べるならば、先生は Curry-Howard Isomorphism のことをお考えなのだろう。
取り合えず、そのことだけをここに記しておく。このことについては以下を参照。
- 峯島宏次 「自然言語と論理」、飯田隆編、『知の教科書 論理の哲学』、講談社選書メチエ 341、講談社、2005年、236-39ページ。
- 白旗優 「線型論理と集合論的パラドックス」、 『アルケー』、関西哲学会、第2号、1994年、70-71ページ。
- 岩本敦 「論理と数学における構成主義: ある議論」、飯田隆編、『知の教科書 論理の哲学』、講談社選書メチエ 341、講談社、2005年、137-41ページ。(この行は2009年2月1日追記。)
- 金子洋之 『ダメットにたどりつくまで 反実在論とは何か』、双書エニグマ10、勁草書房、2006年、206-208ページ。(この行は2009年2月3日追記。)
このまま Bossa を聴きながら寝よう。
おやすみなさい。