• John R. Searle  “Russell's Objections to Frege's Theory of Sense and Reference,” in: Analysis, vol. 18, no. 6, 1958
  • Alan R. White  “The ‘Meaning’ of Russell's Theory of Descriptions,” in: Analysis, vol. 20, no. 1, 1959
  • Pasquale Frascolla  Wittgenstein's Philosophy of Mathematics, Routledge, 1994
  • 三浦雅弘  『ことばの迷宮 言語・科学・哲学』、北樹出版、2010年


Searle さんの論文は、the Gray's Elegy Argument を論じる際に、しばしば言及されている文献のようです。久しぶりに読み返してみようと、部屋にある copy の山の中から Searle さんの論文を引っ張り出そうとしたのだが、見つからない。念のためにもう一度、調べてみたが見つからない。どうやら実際には copy もしていなければ、読んだこともないらしいということに、今さらながら気が付く。読んだとばかり思っていた。ちょっと信じられない。かなりいい加減ですね。という訳で入手。
White さんの論文は、こう言っては何だが、通りすがりに入手。Russell は “‘The author of Waverley’ means nothing, Q.E.D.” と、definite description が、実は何も意味していないということを証明した、と言っているが、その証明には不備があるということを、White さんは主張されている。
Frascolla さんの本は、Tractarian Logicism なるものが、Tractatus からは読み取れると主張されているということで入手。Chapter 1 をそのうち読みたい。
三浦先生の本は、大学の紀要に掲載された論文を集めたもの。Löwenheim-Skolem Theorems, 生成文法、モデル、数学的直観、傾向性等々が、大変平易に論じられているようで、とても興味深い。以前から、先生の論文のいくつかをそのうち copy しようと思っていたのですが、今回、この本を購入させてもらいましたので、わざわざ copy しなくてもすみました。勉強させていただきます。


PS
2010年3月6日の日記、Russell’s Reply Annotated の注釈に補足事項を加える原稿を書いているのですが、例によって長くなって行き、書き終わらない。補足と言うよりも、注釈から独立した別個の論考というかレポートみたいになってきた。あくまで注釈の補足とするか、それとも別個のレポートとして独立させるのか、どうしようかと思っています。取り合えず書き終わってから考えることにしますが、独立したものとする場合には、‘What Kind of Relationship Is There between the Gray's Elegy Argument and the Theory of Descriptions?’というような感じの題になるかもしれません。

おやすみなさい。