Quine

 読書: Professor Quine on Japanese Classifiers

Cafeで以下を拝読。 Takashi Iida “Professor Quine on Japanese Classifiers”, in: Annals of the Japan for Philosophy of Science, vol. 9, no. 3, 1999 大変面白かったです。 Quineさんは、自身の教説the inscrutability of referenceの信憑性を補強し高…

 Memo: Quineのsortalsについて (続)

昨日の続きを記す。 Quineさんの『ことばと対象 (Word and Object) 』、第 3 章 「指示対象の発生学」、section 19 「分割された指示対象」において、何が行われているのかを、大まかに取り出すならば、次のように総括できるものと思われる。 すなわち、ここ…

 Memo: Quineのsortalsについて (続)

(Sortalsとは何かについては、2007年9月8日、23日の日記を参照。) 以下は2007年9月20日の日記の続きである。幾分重複を厭わず記していく。 さて、Quineさんのsortalsが出てくるのは、彼の『ことばと対象 (Word and Object) 』の第 3 章 「指示対象の発生学」…

 Memo: Quineのsortalsについて

Quineさんのsortalsが出てくるのは、彼の『ことばと対象(Word and Object)』の第3章 「指示対象の発生学」、section 19 「分割された指示対象」においてである。 そこで以下でQuineさんのsortalsがどのように出てくるかを邦訳を通して引用したい。 しかしそ…

 Landini 論文メモ: The Ins and Outs of Frege's Way Out (一部再録)

先日次のLandini論文を入手してぱらぱら眺めていた。 Gregory Landini “The Ins and Outs of Frege's Way Out”, in: Philosophia Mathematica, vol. 14, no. 1, 2006 この論文で興味深く感じる点を一つ、簡単に記しておきたい。 この論文は、Russell's Parad…

 鶴見俊輔さん in Harvard

鶴見さんはAmerican Pragmatismを早い時期に日本に紹介された方として分析系の人々にもよく知られていると思います。 私はほとんど読んだことがなかったので知らなかったのですが、鶴見さんはQuine先生の教え子だったんですね。全然知らなくってびっくりした…

 Quine's famous dictum: Philosophy of science is philosophy enough.

昨日次の文を読んだ。 冨田恭彦 「あしながのっぽのクワイン先生」、『ちくま』、no. 434、筑摩書房、2007年5月 「茶目っ気のある優しいおじいちゃん」としてのQuineさんのお姿が描かれていてほほえましいです。この文を読んで思いましたことを一つ、記しま…

 読書: Sturm’s theorem

Quineの“Three Grades of Modal Involvement”を訳していると、初めの辺りに‘Sturm's theorem’という言葉が出てくる。これは代数学の一定理なのだが、なぜこのような代数学の定理が論理学の哲学の論文に顔を出すのか不思議に思い調べると、理由が何となくわか…

 Quine's lecture

昨日何気なくFeferman夫妻のTarskiに関する伝記をぱらぱらめくって見ると、C.C. Changさんが学生の頃受講していたQuine先生の講義評が載っていた。ちょっとおもしろい。引用してみよう*1。 Quine was such a dull lecturer. He came to class with a big sta…

 インド論理学におけるQuineのMcX

先日やはり以下の文献を購入する。 石飛道子 『龍樹造「方便心論」の研究』、山喜房佛書林、2005年 これを今日、拾い読みしていると、Quineの論文“On what there is”に出てきてプラトン的難問を冒頭で語るMcXのなすような発言が上記龍樹作とされる『方便心論…

 分析/総合の区別: Tarski と Quine

Paolo Mancosu “Harvard 1940–1941: Tarski, Carnap and Quine on a finitistic language of mathematics for science”, in: Historyand Philosophy of Logic, vol. 26, no. 4, 2005 このMancosu論文を拾い読みしていると、面白い話が記されている。これは既…

 Quine による Boole の伝記の書評

今日はカフェで読書をする。 Chetの伝記を読み、薬袋本で英語の復習をし、 G.ブール 『論理の数学的分析 −演繹的推論の計算に関する試論−』 末木剛博監修、西脇与作訳 のintroにあたるブールの「緒言」を読み、 W.V.Quine “MacHale on Boole” を読む。このQu…