Russell

 読書メモ: Peter Hylton “The Theory of Descriptions”

次を読んで大変面白く感じたので、そのことを記しておく。 Peter Hylton “The Theory of Descriptions”, in: N. Griffin ed., The Cambridge Companion to Bertrand Russell, Cambridge University Press, 2003 これ*1を読んで意外に感じたことが二つある。 …

 読書: 飯田隆 『言語哲学大全I』 「第3章 ラッセルと記述の理論」

上記の論文の初めの辺りと、 飯田隆 『言語哲学大全I 論理と言語』、勁草書房、1987年 の「第3章 ラッセルと記述の理論」のあちらこちらを拾い読みしながら読み直す。面白い。自分は何か勘違いしていたことがわかる。 自分は“On Denoting”以前と以後とで大き…

 読書: Some Papers on Russell's “On Denoting”

以下をカフェで読む。 松阪陽一 「フレーゲのGedankeとラッセルのProposition −“On Denoting”の意義について」、『科学哲学』、vol. 38, no. 2, 2005 David Kaplan “What is Russell's Theory of Descriptions?”, in W. Yourgrau and A. Breck, ed., Physics…

Russell と グレイ『墓畔の哀歌』

Russellの“On Denoting”には、‘Gray's Elegy Argument’というのがある。このことがよく知りたいと思い、今日購入した上記Russell本でそのArgumentが出ている箇所を読むが内容がよくわからない。該当する箇所はその本のpp. 48-50辺りだと思われる。ようはそこ…

 入手文献など

Bertrand Russell Logic and Knowledge, R.C. Marsh, ed., Routledge, 2005, First Published in 1956. 今さらながら購入。例の“On Denoting”が入っている本。このような非常に有名な哲学者の、非常に有名な本は、大抵哲学専攻がある大学では必ずといってよ…

 Logicism in 1945

頭が鈍く痛むが、何もしないのもつらいので、先日24日に入手した以下の文献のさわりを読む。 Bernard Linsky and Edward N. Zalta “What is neologicism?”, in: The Bulletin of Symbolic Logic, vol. 12, issue 01, 2006 すると意外な指摘がなされている。…

入手文献: なぜ Russell 文庫は McMaster にあるのか?

Nicholas Griffin “How the Russell Papers Came to McMaster”, in: Bertrand Russell Society Quarterly, Issue Number 123, August, 2004 ditto “100 Hundred Years of Denoting”, in: Bertrand Russell Society Quarterly, Issue Number 124, November, 2…

 Russell と Wittgenstein の日本での受容

昨日、以下の論文名を上げた。 瀬在良男、古田智久 「日本における科学哲学の研究状況 −1945年以前-1-」、 『研究紀要』、日本大学文理学部人文科学研究所 / 日本大学文理学部人文科学研究所編、第48号、1994年 ditto 「日本における科学哲学の研究状況 −194…

 Russell による Boole についての手紙 その後

昨日のRussell発言について、今日小さな情報を得る。RussellはかつてBooleを褒めたたえて次のように言った。 [P]ure mathematics was discovered by Boole, in a work which he called The Laws of Thought (1854) またこの発言に対し、以下のようにも手紙で…

 Russell による Boole についての手紙

Booleの偉大さを証明するために、彼に比肩しうる偉大さを持ったRussellの次のようなBooleに関する言葉が引かれることがある。 [P]ure mathematics was discovered by Boole, in a work which he called The Laws of Thought (1854)*1. 例えばE.T. Bellのよく…

 続・Principia を書いたのは誰なのか?

昨日のRussellの原文を引用します。その前に三浦さんの文章を掲げます。 *『プリンキピア』全三巻は事実上ラッセル一人の業績であるかのように扱うのが(数学界はともかく)哲学界の通例だ。それには多くの理由がある。成立経緯と内容からしてラッセル著『数…

 Principia を書いたのは誰なのか?

Bertrand Russell “Whitehead and Principia Mathematica” このRussellの文は彼とWhiteheadとのPrincipiaにおける役割分担を明らかにしていますが、先日からの三浦さんによる『ラッセルのパラドックス』では、PrincipiaはRussell単独の業績であるかのような…

 Principia Mathematica の発行部数

Michiel Hazewinkel ‘David Hilbert, Paper on ‘Mathematical Problems’(1901)’ I.Grattan-Guinness ‘A.N.Whitehead and Bertrand Russell, Principia Mathematica, First Edition(1910-1913)’ ともにGrattan-Guinness編最新刊から。 この2本目のPM解説にはP…